08 February, 2011

savarin

いつも行く図書館ではなく、ある建物の一室の「図書室」に向かう。
ちょっと覗く程度にしようと入ったところが、抜け出せなくなってしまった。

子供の絵本が沢山あるすぐそばの棚に目をやったら、どういうコーナー?
食と海外という括りなのかな。私の惹かれるジャンル棚だった訳です。
エッセイがずらり。


貧乏サヴァラン
「夢の食卓を思い描く」とある。まだ読み始めたばかりなので詳細は分からないけど文章の軽やかでいて、古典な感じがいい。

私の貧乏は変な貧乏で、鰯を三尾焼く貧乏ではなくて、金のある日、バタ、上等の味噌、調味料を買っておいて葱三十円で二日保たすかと思うと四千五百円のカーディガンを買ってくる。手は空いているが頭の中は夢ばかり見ているから、カーディガンは春から次の秋までハンガーに首吊りの姿勢のままで、着ようとすると虫食いになっている。そこで深夜密かに川へ捨てに行く。

なんだろ、この共感。私は買ったらすぐ着るけど。
森鴎外の長女だと知った時はびっくりした。読み進めるのが楽しみな一冊です。




黄昏のロンドンから
なんせ1976年発行だから、その時代のイギリスがつまっているので目から鱗状態。パブに入ろうとすると入り口が2つに分かれていて片方は労働者用、片方はホワイト・カラー用になっている。。。そんな事があったとは。
70年代のロンドン事情エッセイといった感じ。おもしろい。







美味礼賛
そしてサヴァラン本人。これはカフェで、どっしり置いてあったのが気になったのでページをめくってみた。こちらも古く、1825年!直訳は「味覚の生理学」
出てくる理論は正しいのかどうかという感じだけれど、美食家ならではの選ばれし美の文体を感じる(気がする)。文庫本も出てるみたいですね。
うん、やっぱりカフェで読みたい。